注釈情報をネットワーク共有した
ウェアラブル拡張現実感システムの開発

研究概要


  近年, 計算機の小型化・高性能化により, 装着することで自由に移動しながら利用が可能なウェアラブルコンピュータが多く開発されている. 一方, コンピュータグラフィクスで描いた仮想物体を現実環境に重畳表示することで現実環境に情報を付加することが可能な拡張現実感技術の研究もさかんに行われている. この技術をウェアラブルコンピュータ上で実現し, 任意の場所でユーザが見ている現実環境に注釈情報を提示する研究が注目されている (図1).

図1: 注釈の提示例


  注釈情報を提示するためには, 計算機が注釈情報を保持しておく必要がある. しかし, ユーザが装着した計算機にあらかじめ注釈情報を保持しておく場合, 注釈情報の追加や更新に問題が生じる (図2).

図2 : 注釈情報の提供者が意図していない注釈が提示された例


  そこで我々は現在, あらかじめ計算機に注釈情報を保持しておく必要がなく, 注釈情報の追加・更新が容易なウェアラブル拡張現実感システムの開発に取り組んでいる.




研究現状


  提案システムでは, 無線ネットワークが利用可能な環境を想定している. まず, ユーザの装着した計算機が通信可能なネットワーク上に注釈データベースを保持したサーバを用意する. これにより, 注釈提示システムの利用者及び注釈情報の提供者双方での注釈データベースの共有を行う. システムの利用者は, あらかじめ注釈情報を計算機に保持させることなく, 無線ネットワークを介してサーバから最新の注釈情報を取得することが可能である. また, 注釈情報の提供者は, 共有されたデータベースの情報を更新することで注釈情報を容易に更新することが可能である (図3).


図3 : ネットワーク共有された注釈データベース



発表文献一覧



国際会議

Koji Makita, Masayuki Kanbara, Naokazu Yokoya
"Shared Database of Annotation Information for Wearable Augmented Reality System",
Proc. SPIE Electronic Imaging , Vol. 5291, Jan 2004. (pdf file)



研究会

牧田 孝嗣, 神原 誠之, 横矢 直和:
"ウェアラブル注釈提示システムのためのネットワーク共有型注釈データベース",
ヒューマンインタフェース学会研究報告集, Vol. 5, No. 4, pp. 37-42, Nov. 2003. (pdf file)



全国大会

牧田 孝嗣, 神原 誠之, 横矢 直和:
"注釈データベースをネットワーク共有したウェアラブル型注釈提示システム",
2003年電子情報通信学会総合大会講演論文集
, No. A-16-4, Mar 2003. (pdf file)

牧田 孝嗣, 神原 誠之, 横矢 直和:
"ウェアラブル拡張現実感システムのためのネットワーク共有型注釈データベース",
情報科学技術フォーラム(FIT) 一般講演論文集
, Vol. 3, No. K-082, Sep 2003. (pdf file)



受賞

・電子情報通信学会, パターン認識・メディア理解研究会第6回アルゴリズムコンテスト特別賞受賞

山澤 一誠, 石田 皓之, 岡本 崇弘, 小田 昌宏, 前橋 久美子, 浅井 俊弘, 牧田 孝嗣:
"2002年PRMUアルゴリズムコンテスト「砂嵐から立体を見つけ出そう」
実施報告とその入賞アルゴリズムの紹介",
電子情報通信学会 技術研究報告, PRMU2002-168
, Dec 2002.
(pdf file)



その他

・峠田 正樹, 牧田 孝嗣: "映像現場訪問記: 私のしごと館",
映像情報メディア学会誌
, Vol. 57, No. 5, pp. 589-592, May 2003. (pdf file)